検索クエリとは「検索フォームに入力した言葉」のこと
検索クエリとは、「検索ユーザーが検索フォームに入力した言葉」を意味します。ユーザーが何を探していたり求めているのか、具体的な言葉となって検索フォーム入力されます。
後述する検索クエリの種類に当てはめて考え、活用できれば、ユーザーが求めているものとサイトのコンテンツとをうまくマッチさせることが可能となります。
検索キーワードとの違い
冒頭でも触れた通り「検索キーワード」と「検索クエリ」は非常に似た言葉ですが、それぞれ違った意味で用いられます。
「検索キーワード」は主にサイト運営者や広告主側が使用する言葉であり、そのキーワードのみで意味が通じる言葉です。例えば「キーワード 違い」「キーワード 決め方」「ブログ キーワード 決め方」といったキーワードが当てはまります。実際にサイトを運営している方なら、普段からコンテンツを作成する上でこの「検索キーワード」を意識しているのではないでしょうか。
これに対して「検索クエリ」は、検索するユーザーが検索フォームに入力した語句を指します。検索フォームに入力された言葉そのものが該当するため、誤字や脱字も検索クエリとして含まれるのです。例えば「キーワード 検索クエリ 違いは」「キーワードの決め方」といった言葉が「検索クエリ」と言えます。
人によっては文章のように入力されることもあり、入力された言葉そのものが検索クエリとして判定されるため、キーワードのようにシンプルな語句だけではないことも特徴です。
検索クエリの種類
検索クエリにはいくつか種類があります。各種類について理解しておくとユーザーのニーズを適切に把握できますので、ぜひ抑えておきましょう。
具体的には下記3つの種類があります。
- トランザクショナルクエリ
- ナビゲーショナルクエリ
- インフォメーショナルクエリ
それぞれ解説していきます。
トランザクショナルクエリ
商品購入をはじめとした「取引」を行いたい場合に用いられるクエリです。問い合わせや予約、購入、ダウンロード、相談などユーザーが実際に取引を希望する際に用いられるクエリとなります。
例えば「ライザップ 申し込み」「ディズニーランド チケット購入」といったクエリが該当します。
ナビゲーショナルクエリ
「ANA」や「Amazon」など、すでに広く知られているサイトへ行くためのクエリです。
該当するページを素早く表示させるために、会社名やサービス名などだけを打つ形になります。
検索されるワードがすでに広く知られている必要があるため、サイト開設して間もない場合や、そこまで大きな規模で運営を行なっていない小規模サイトや個人サイトの場合はあまり意識する必要のないクエリともいえるでしょう。
インフォメーショナルクエリ
ユーザーの悩みを解決するような内容が含まれたクエリです。
例えば、綺麗な写真を撮りたいと思い一眼レフの購入に悩んだら「Canon 一眼レフ 比較」といった形で調べたり、ブログの具体的な開設方法がわからなければ「ブログ はじめ方」や「ブログ 初心者 やり方」といった検索がかけられることが多いかと思います。
こうしたユーザーの悩みが直接含まれたようなクエリは、インフォメーショナルクエリと呼ばれています。
SEOではこの検索クエリが重要
サイトのSEOを考慮するうえで、この検索クエリを意識してコンテンツを作成することは非常に重要です。
例えば、あなたが自社の商材を売るため、新たにオウンドメディアを起ち上げたとします。記事を作成する際に前述した「インフォメーショナルクエリ」ばかりを対象とした記事を作成し続けたとします。確かにPVは増えるかもしれませんが、恐らく商材の購入率(=コンバージョン率)はかなり低いと予想されます。なぜなら「インフォメーショナルクエリ」のユーザーは商材が欲しいのではなく、悩みを解決したい(知りたい・無料でやりたい等)ユーザーだからです。そのため商材の購入を検討しはじめている「トランザクショナルクエリ」も考慮したコンテンツを用意することも重要です。
一方で「インフォメーショナルクエリ」に応えたコンテンツを用意することで、そのサイトの専門性などがGoogleから評価を受けることもあります。検索クエリを意識し、ユーザーにとって価値のあるコンテンツ作りがSEOの観点から重視されるのです。
検索クエリの調べ方
自分のサイトの検索クエリを調べる方法が存在します。ここでは具体的に下記2つの確認方法について解説します。
- Googleサーチコンソール
- Googleアナリティクス
Googleサーチコンソール
検索クエリはGoogleサーチコンソールから確認することが可能です。
サーチコンソールのホーム画面を開き、メニューバーから「検索パフォーマンス」を選択。いくつか項目が表示されますので、その中にある「クエリ」という項目から実際の検索クエリを確認しましょう。
検索クエリが表示されると横に「表示回数」と「クリック数」が表示されます。表示回数とは該当のクエリを検索した全ユーザーに表示された数を表しており、クリック数はその中から実際にクリックしたユーザーの数を表したものです。表示回数もクリック数も向上させていけるとベストですが、まずは「クリック数」が向上するように、サイトコンテンツの充実を図っていきましょう。
Googleアナリティクス
サイト分析で欠かすことのできないツールの一つとしてGoogleアナリティクスというツールもあります。こちらのアナリティクスでも、サーチコンソールと連携させることで、Googleアナリティクス上で検索クエリの確認を行うことが可能です。
以前はGoogleアナリティクス単体でも検索クエリを確認することができたのですが、個人情報保護の観点からGoogleアナリティクス単体では閲覧することが出来なくなりました。
検索クエリ「Other」とは?
「Other」の意味
サーチコンソール連携後、アナリティクス上で確認を行うと「other」という表示が出現することがあります。
アナリティクスの仕様上、1日の計測件数は50,000件までという制限があります。この「other」とは計測数が制限を超えた結果、「集計外」となったデータを集約した値を意味します。
例えば新しい記事を投入したり、記事を更新していくと1つのページに対する検索クエリの数が増えていきます。そうした際に、1日の計測データ件数50,000件のクエリ数を超えると「other」として集計されるのです。
「Other」が多いと問題?
「other」が多いこと自体は問題はありません。サイトによっては「other」が非常に多いサイトもあります。
Googleアナリティクスのプレミアム版(有料)へ切り替えることで1日の計測件数50,000件を75,000件まで引き上げることができます。どうしても検索クエリを詳しく分析したい場合には、プレミアム版を検討してみてください。
まとめ:検索クエリとは
今回は検索クエリがどのようなものかについてをまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?改めて内容をまとめると、
- 検索ユーザーが入力する言葉
- キーワードとは違ったもの
- 検索クエリには3つの種類がある
- Googleサーチコンソールで確認可能
- 検索クエリ「Other」は「集計外」となったデータを集約した値
- 検索クエリ「Other」自体に問題はない
検索クエリそれぞれの役割を理解しておくと、検索ユーザーがどういった意図を持って検索しているかといったニーズを把握しやすくなります。ぜひ本記事を参考にしていただき、サイト運営にご活用ください。