SEOに関係する文脈で「隠しテキスト」という言葉を聞いたことはありますか?またこの言葉を知っている方も「どうしてSEOでペナルティを受けるの?」という疑問を持つかたもいるかと思います。
実は、ペナルティを受けることを知らずに「隠しテキスト」という旧来のテクニックを採用してしまうと、検索順位の著しい低下やサイトが検索結果から削除されるなど今までの努力が無駄になってしまう可能性があります。
このページでは隠しテキストについて以下のことを解説します。
- 隠しテキストってなに?
- 隠しテキストの種類
- 偽装行為とみなされない隠しテキスト
- ペナルティを受けてしまった際の対処法
このページを読めば、隠しテキストや隠しリンクへの理解が深まり、不本意なペナルティを防ぐことができ、またペナルティを受けてしまった人も対処法が理解できるでしょう。
隠しテキストってなに?
隠しテキストとはいったい何なのでしょうか。これは、古いSEO対策の一つで、検索エンジン巡回ロボットのみに表示され、ユーザーには表示されないテキストを表します。
かつては、SEO対策のキーワードを大量に紛れ込ませることにより、不当にウェブサイトの順位を上げることを目的としてこの隠しテキストが使われていました。
しかし、現在では偽装行為とみなされ、ペナルティを受けることがあります。またこのような手法は検索エンジンスパムともいわれています。
隠しテキストの種類
隠しテキストには様々な種類があります。そこでGoogleのガイドラインにも記載されている方法について4つご紹介いたします。
基本はすべて同じで、ユーザーには認識できないものの、検索エンジンのみが隠されたテキストを認識できるような手法です。
1. 背景とテキストを同一色にそろえる
1つ目は、背景とテキストを同一色にそろえることにより、ユーザーには認知されないテキストをサイトに配置する方法です。
これは、ユーザーにこそ見えないものの、検索エンジンにはその存在を認知させることができます。
2. 画像の背後にテキストを隠す
2つ目は、画像の背後にテキストを隠すことにより、ユーザーの見えないところにテキストを表示する方法です。
これも、ユーザーには見えないものの、検索エンジンには認知させることができます。
3. CSSを利用しテキストを画面の外に設置する
3つ目は、CSSを利用しテキストを画面の外に置くことによりユーザーに認知されずにテキストを設置する方法です。
これも同様です。
4. フォントサイズを0にする
4つ目は、フォントサイズを0にすることによってユーザーに気づかせずにテキストを表示する方法です。
また、0でなくても読めないように縮小する手法も同一です。
これも、検索エンジンにのみ文字が認識されるようになっています。
隠しリンクについて
隠しテキストの他にもSEO対策用のキーワードを紛れ込ませる手法があります。
それは隠しリンクと呼ばれるもので、閲覧しているユーザーには気が付かないようなリンクを作成し、リンクの先にSEO対策のキーワードをたくさん紛れ込ませることによって不当にウェブサイトを検索結果の上位に食い込ませようとする方法です。
つまり、リンクを使った隠しテキストです。
1. 小さい文字や記号にリンクをはる
例えば、「₋」「。」「、」などの小さい文字に、ユーザーが気づかないようにリンクをはる方法があります。
ユーザーは気が付かないことが多く、検索エンジンにのみ認識されることを目的としています。
2. 画像の一部のみをリンクにする
画像の一部分のみにリンクをはり、ユーザーにわからないようにしてリンクをはる方法です。
これも、ユーザーは気が付かないことが多く、検索エンジンにのみ認識されることを目的としています。
3. リンクを背景と同化させる
隠しテキストの時と同様に、リンクの色と背景の色を同化させることにより、ユーザーにばれずにリンクをはる方法です。こちらも同様です。
偽装行為とみなされない隠しテキスト
ここまで隠しテキストについて紹介してきましたが、必ずしもすべての隠しテキストが偽装行為として検索エンジンに認知されてしまうわけではありません。
ここでは、偽装行為として認知されない隠しテキストについてご紹介していきます。
タブの切り替えによって見ることができるようなテキストの場合
タブの切り替えによってみることができないテキストの場合は、偽装行為とはみなされません。
具体例を挙げると、クリックして、新たなタブである商品のスペックや詳細を表示するようなサイトは一般的で、ガイドラインに違反するものではありません。
そもそも、Googleのガイドラインに記載されているように「ユーザーをだます行為」や「不当に検索結果での順位を上げようとする行為」が禁止されているのであって、ユーザーの「利便性向上」などが目的であれば、問題はありません。
説明テキストを使用する場合
説明テキストを使用する場合も偽装行為とはみなされません。
例えばウェブサイトで検索エンジンからアクセスしにくいJavaScriptや画像、Flashなどの技術が使われてる場合、モバイルブラウザや低速環境などのユーザーにコンテンツを表示できないことがあります。
そのような際に、説明テキストを用いるとサイトの利便性が向上します。
ペナルティについて
隠しテキストや隠しリンクなどの手法を用いて不正にSEO対策を行うと、ペナルティを受けることがあります。なぜなら、これらの手法はユーザーをだます不正行為につながるからです。
ここで検索エンジンのGoogleを取り上げて説明をしていきます。
そもそも、GoogleではGoogleの基本方針などが示されている、ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)が制定されています。
そこでは、「ユーザーの利便性を最優先し、ユーザーをだますようなことはしない」また「検索エンジンでの掲載位置をめぐって不正行為をしない」などといったことが書かれています。
隠しテキストや隠しリンクはこのガイドラインに著しく違反する行為であるため、ペナルティを受けることがあります。
ペナルティの具体的な内容は、検索順位の著しい低下やサイトが検索結果から削除されるなどです。
ペナルティを受けてしまった場合の対処法
基本的にガイドラインを遵守していればペナルティを受けてしまうことはありません。
しかし、もしペナルティを受けてしまった場合の対処法をここではGoogleの場合を例にとってご紹介します。
手動ペナルティの場合
手動ペナルティの場合は以下の4つの手順を踏むことによって解除することができます。
- まず、「サイトの品質に関する問題」という警告メッセージを読む
- 次にあなたのサイトのどの部分がガイドラインに違反しているのかを確認する
- その後、違反している該当箇所を修正する
- 最後にGoogleに再審査のリクエストを送る
ここで大切になってくるのが、修正後の再審査リクエストです。
違反個所を訂正した後、一定期間が経過すると自動的にペナルティは解除されます。
しかし、その期間はまちまちです。
ペナルティを受けた多くの方は一刻も早くウェブサイトを復旧させたいと思いますので、再審査のリクエストをきちんと送るようにしましょう。
再審査のリクエストは「検索トラフィック」から「手動による対策」で行うことができます。
また、必ずしも警告メッセージが届くとは限りません。警告メッセージが届かないままペナルティを受けている場合もあります。
そのようなペナルティが疑われている場合には先ほどの「手動による対策」をクリックし「手動による対策がサイト全体(一部)に適用されています」というメッセージがないか確認してください。
もしあった場合は上記の1から4の手順に沿って解除しましょう。
自動ペナルティの場合
そもそも自動ペナルティは手動ペナルティとは異なりGoogleからメッセージなどが届くことがなく、本当にペナルティを受けているのか判断することは困難です。
しかし、著しい順位の低下や、ウェブサイトのURLなどを直接検索してもヒットしない場合はGoogleのインデックスから削除されているため、ペナルティを受けた、と判断するのが妥当です。
自動ペナルティの場合は、手動ペナルティとは異なり、自らガイドラインと照らし合わせ自身のウェブサイトの違反部分を確認する必要があります。そのため、疑わしいものなど、該当箇所を自分で探して修正しましょう。
それができたら、再び検索エンジンによってウェブサイトが評価された際にペナルティは解除されます。自動ペナルティでは再審査のリクエストを送ることができないので注意してください。
しかし、修正した後、Googleサーチコンソールでインデックスをリクエストすると、ペナルティが解除されるのが早まります。
これは、自動ペナルティに限らず、手動ペナルティも同じです。
また、一回ペナルティを受けてしまうと、解除されても順位が戻るのに時間がかかってしまったり、順位が戻らないことが多々あることは把握しておきましょう。
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まとめ:隠しテキストとは?
今回は「隠しテキスト」と「隠しリンク」について、そしてペナルティを受けてしまった際の対処法について解説していきましたがいかがでしたでしょうか。
このページの要約は以下になります。
- 隠しテキストや隠しリンクを使うとペナルティを受けてしまう
- 隠しテキストや隠しリンクを使ってもサイトのアクセシビリティが向上すれば大丈夫
- ペナルティを受けたらすぐ対処する
意図せずとも隠しテキストや隠しリンクでペナルティを受けてしまうことはあるかもしれません。今回解説した内容に注意しつつ、ウェブサイトを運営することをおすすめいたします。