「Googleページランクとは?」「SEO対策にGoogleページランクは必要?」
こういった基本的なところから知りたい、という方が多いでしょう。
実は、Googleページランクが表示されなくなったことで、多くの人が勘違いしていることがあるのです。
内容を簡単にまとめると・・・
- Googleページランクとは、質の良いリンクや多くのリンクを集めているページは信頼できるという考えのもとGoogleが開発した、ページの評価基準
- 昔はGoogleツールバーでページランクを確認できたが、現在は確認できない
- 現在は、昔のアルゴリズムに比べ、コンテンツSEOの重要性が大きくなっている
- そのため、Googleのアルゴリズムに合わせたリライトや、ライバルサイトに勝つための競合分析が必要
Googleページランクとは
※Googleのラージランクは現在確認できないため、MozのページオーソリティとahrefsのUR(URL Rating)といった指標が参考にされています。
ページランク(pagerank)とは、Googleの検索エンジンがWebページの重要度を定量的に評価し、ユーザーに最適な結果を提供するための指標のことで、被リンクの数と質によって決定されます。
よく、SEOの面から外部リンクが重要だと耳にするかと思いますが、それはこのページランクに由来しています。
この指標は、「リンクを多く集めているWebページはより人気である」という考えの基、Googleが開発した数字的な判断基準です。
0~10の11段階に割り振られ、数字が高いほどGoogle検索エンジンからの評価が高いといえます。
以前は、Googleツールバー内で表示されるツールバーページランク(TBPR)によって、Webページのページランクを知ることができました。
しかし、残念なことに2014年10月にページランクの廃止が告知され、2016年4月には完全廃止となったため、それ以降、目に見えるページランクが確認できないのが現状となります。
ですが、実際にページランクを確認する方法はなくなってしましましたが、Googleは内部でページランクを管理していて、今でもこのページランクをアルゴリズム上重要な位置付けとしていると考えられています。
つまり、SEO面でページランクは気にすべき重要な指標であることには変わりがないと言えます。
そこで、Googleが提供していたページランクの代わりとなる指標が使われるようになっています。
それがMozのページオーソリティとahrefsのUR(URL Rating)です。
この2つの指標については記事の後半に使い方や詳細を紹介します。
この2つの指標のうちいずれかを確認することによって一歩進んだSEO対策をすることが可能です。
まだ利用していない方は、記事後半の紹介を参考にしながら使い始めてみることをおすすめします。
また、ページランクを考える上で考慮しなければならないのは、リンクの関連性です。
Googleは、キーワードと記事の関連性を評価する際に被リンクを使用していると考えられるため、漠然とリンクの質や数だけを考えるのではなく、もらったリンクが関連性のあるものなのかも考えましょう。
ページランクを図解で解説
被リンクを多く集めるといってもイメージがわかない人もいるのではないでしょうか。
そこで、ページランクのイメージを分かりやすく図で解説します。
まず、どのサイトからもリンクされていない状態、つまり被リンク数が0の状態から3本のリンクを受け取るとします。
すると、その受けたリンクの分だけGoogleはこの記事の重要度を高く認識します。
また、同じ3本のリンクであったとしても、そのリンク元がどのくらいの数リンクされているかによってもGoogleの評価が変わってきます。
例えば、リンクされた元のページが多くのリンクを集めていた場合その分だけそれぞれのリンクの影響度が大きくなるのです。
しかし、リンク数やそのリンク元のリンク数などの数値的な部分だけがページランクに影響するという単純な話ではありません。
冒頭で述べたように、「リンクの質」も重要になります。
Googleとしては検索意図にあったコンテンツをユーザーに届けたいわけなので、その点を踏まえると、ジャンルの全く違うサイトからのリンクをされても意味がないといえるでしょう。
例えば、SEOに関するサイトに、バイクに関するサイトがリンクしていても評価が上がるわけではありません。
また、同じジャンルであっても、リンク元のページランクやドメインの強さも「被リンクの質」として影響してきます。
有名なサイトや上位表示サイトにリンクされる方がGoogleからの評価、ページランクの値も高くなります。
ですから、被リンク数をあげようとすることに加えて、同時にその被リンクの質も高めていく必要があるということを念頭においてください。
ページランクとSEO対策の関係
Googleのランキングアルゴリズムは200以上あり、ページランクはそのうちの1つの指標にすぎないので、ページランクが上がれば、検索順位も一緒に上がるといった単純な話ではもちろんありません。
しかし、ページランクが高いということは被リンクの数や質が高いということを意味しており、被リンクが検索順位に関与する重要な要素であることをGoogleは公式に言及しています。
ですから、検索順位を高める大きな要因であるページランクを考慮したSEO対策は有効な手段と言えます。
具体的に言うと、ユーザーがより満足するような利便性の高いサイトを提供し、ページランクの高いWebサイトから被リンクをもらって自サイトのページランクをより高めるようにすることがSEOにおいて重要となります。
例えば、質が悪くページランクも低い5サイトに参照されるよりも高品質でページランクが高い3サイトに参照されることの方が自サイトのページランク向上に効果的です。
ただし、釘をさすようではありますが、Googleのアルゴリズムには他の要因も存在しているので、ページランクを上げることだけに注目せずに、コンテンツの質を高めたり、内部リンクを最適化することにも注力しなければいけないということも頭に入れておきましょう。
Googleアルゴリズムアップデートの歴史について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
Googleページランクは検索アルゴリズムにおいて最重要視されている
前述した通りGoogleの検索アルゴリズムは、検索順位を決める際に200以上のシグナルを使用していると言われており、ページランクつまりリンクはその中でも最重要視されています。
これは、Googleのアンドレレバチェフ氏(Andrey Lipattsev)がランキング要因としてリンクとコンテンツを最重要視しており、3番目に重要なのがランクブレインだと発言したためです。
コンテンツはページの中身のことで、hタグ構造やキーワードとの関連性、情報量の多さなどが該当します。
ランクブレイン(Rank Brain)は、Googleが2015年から導入した機械学習システムのことです。
ランクブレインはAIなので、Googleよりユーザー目線でページを評価できるようになりました。
つまり、ユーザーの行動でページを評価している可能性が高いので、コンテンツでユーザーを満足させることがより大切になったと考えられます。
ページランクの計算方法
ここまでページランクの歴史や概要・SEO対策との関係などを解説してきましたが、結局ページランクってどうやって決まるの?と疑問をお持ちの方も多いと思います。
ただ、ページランクの計算式はあまりにも難しすぎるのでここでは計算方法のイメージだけ解説します。
前述した通り、ページランクは外部リンクの量だけでなく質も関係してきます。
例えば、〇〇〇というサイトが10点の外部リンクを10本をもらっていて、△△△というサイトが50点の外部リンクを3本もらっているとします。
この場合、〇〇〇のサイトのリンクの合計は100点、△△△というサイトの合計は150点なのでページランクは△△△の方が高くなるというイメージです。
このように、大体のイメージを持っておくだけでもSEO施策を考えやすくなりますので、全体図だけでも理解しておきましょう。
ありがちな思い込み
SEOと長く付き合っている人の中でも、「ページランクが高い」=「よりGoogleに高く評価されている」と捉えている人が多いように感じます。
しかし、話はそう単純ではありません。前の項との繰り返しになりますが、ページランクは「どれだけの数のリンク集まっていて、その質はどうなのか」の指標であって、上位検索させるための魔法の指標ではないのです。
このことは理解されたほうが良いと思います。
また、Googleがページランクを確認するツールを完全に廃止したことを理由に、ページランクは重要ではないと勘違いする人も一定数いるようです。
Googleは数値的に見ることができるツールを廃止こそしましたが、実際はGoogleは今でもこのページランクを内部で管理していて、アルゴリズム上重要な位置付けとしていると考えられています。
これらを踏まえても、SEOの面からもページランクを考慮したSEO対策は完璧な施策とは言えないものの、有効な手段であると言えます。
関連性・質の高い被リンクはSEO対策に大切なので、相互リンクなどの施策を打っていくと良いでしょう。
ページランクができた経緯
ここで、ページランクとは何かをより深く理解するためにページランクができた経緯について解説します。
まず、ページランクはGoogleの創業者であるラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンによって1998年に発明されました。
ページランクの由来は、ラリー・ペイジのペイジであると言われています。
実は、ページランクの特許はスタンフォード大学が持っており、その使用権をGoogleがもらっているという形なのです。
また、ページランクは、良い論文はたくさんの論文から引用されるという考えからくる被引用数が元となっていると考えられています。
これによって、無数にあるWebページのリンクを評価できるようになる画期的な技術だったのです。
Googleページランクの測定方法
先述の通り、目に見えるGoogleのツールは廃止され、ページランクはGoogleの内部だけに留められ流ようになって外部の我々は利用することが出来ません。
そこで現在では、ページランクに代替する指標として「Mozのドメインオーソリティ(DA)」や「ahrefsのドメイントレーディング(DR)」を用いることによってWebサイトの評価を数値で把握することが可能になっています。
Mozのページオーソリティ
ページランクに代わる指標の1つ目としてあげられるのが、Mozでページオーソリティ(PA)を調べる方法です。
以下で実際にどのようにして確認するかを紹介していきます。
1.Open Site Explorer(オープンサイトエクスプローラー)にアクセス後、サイトのURLを入力して「Get free link data」ボタンをクリックします。
すでに会員登録をしていてログインをしている場合には画像とは異なるページが出ます。
(Mozに未登録の方は無料登録画面が出てくると思うので、登録を済ませましょう。無料版に登録しても、十分に結果を見ることができます。)
2.丸で囲ってある部分を「root domain」ではなく、「exact page」にし、再度検索をかけましょう。
3.「Page Authority」の項目に数値が表示され、以下のように簡単にページオーソリティのスコアが確認できます。
ページランクは「0~10」の数値範囲でWebページを評価していましたが、Mozのページオーソリティの指標は「1~100」の数値範囲でWebページを評価します。100が最高評価で、1が最低評価でとなります。
(ドメインのランクを確認したい場合には「exact page」に変更せず「root domain」のままで検索をかけましょう。)
また、MozのOpen Site Explorerは無料でも使えるツールで、今回も無料登録で得られる結果を添付しました。ですが、利用に制限があるため、常にページオーソリティやドメインオーソリティを把握したい場合には有料版を購入する必要があります。
ahrefsのUR(URL Rating)
続いて、ページランクに代わる指標の2つ目としてあげられるのが、ahrefsでUR(URL Rating)を調べる方法です。
以下で実際にどのようにして確認するのかを紹介していきます。
1.まず、ahrefsにアクセスをし、有料アカウントを登録する。そして登録したアカウント情報を入力し、「Sign in」をクリックしてログインします。
2.ログイン後に表示されるダッシュボードで、サイトのURLやドメインを入力し、虫眼鏡ボタンを押して検索をかけます。
※サイトエクスプローラーからでもチェックすることが可能です。
3.「UR」に数値が表示され、以下のように簡単にUR(URL Rating)のスコアを確認することができます。
※DRはドメインレーティングでドメインの評価を確認することができます。
ページランクは「0~10」の数値範囲でWebページを評価していましたが、ahrefsのURの指標はMozのページオーソリティと同様に「1~100」の数値範囲でWebページを評価します。
100が最高評価で、1が最低評価でとなります。
また、ahrefsの機能は有料なので、URやDRを把握するためにはahrefsの有料版を購入する必要があります。
有料版はどちらも値が張りますが、2つともSEOに影響する数値を示してくれる指標なので、真剣にWebサイトを運用したい場合には有料版に登録することをお勧めします。
まとめ:Googleのページランクとは?
GoogleのページランクはWebページの重要度を測るための重要な指標で、「被リンクの数と質」によって定量的に決定されています。
ページランクを上げることが上位検索されるための十分条件ではありませんが、SEOに大きな影響力を持っており、ページランクを上げることはSEO対策として有効な手段と言えます。
ですから、Googleのページランクに取って代わる指標、「Mozのページオーソリティ」か「ahrefsのUR(URL Rating)」のいずれかを利用し、SEO対策をすることが大切です。
具体的にページランクを上げる方法としては、
- SNSなどを利用して多くのユーザーに認知してもらって被リンク数を増やす
- 似たジャンルの大きなサイトからの被リンク獲得を目指す(相互リンクも1つの手段)
この2つが重要になってきます。
但し、ユーザーの検索意図にあった質の高いコンテンツを提供しないとユーザーの反応が悪くなるため、被リンク獲得に繋がりません。
なので、ユーザーの利便性を考慮した質の高いサイトを提供することを怠らず、ページランクも意識しながらSEO対策をすることが上位表示されるための最短路となるでしょう。