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ペンギンアップデートとは?Googleのペナルティ対象にならないための対策方法を解説

SEOに関する歴史・経緯を調べていると必ず出てくる「ペンギンアップデート」。どのような対策をすべきか疑問をお持ちの方も多いと思います。実は、ペンギンアップデートのことを知らずにサイト運営をしてしまうと、Googleからペナルティを受けてしまう可能性があります。

このページを読めば、ペンギンアップデートでペナルティを受けずにすむ方法が理解でき、サイトを長期的に続けることができるでしょう。

ペンギンアップデートとは

ペンギンアップデートとは、Googleのアップデートのひとつです。スパム行為やブラックハットSEOを行なうサイトを対象としており、それらのサイトの検索ランキングを下げる(もしくは除外)することを目的として行われたアップデートです。万が一、不正が見つかった場合には、ペナルティが与えられます。

対象となった場合には、検索順位が下がったり、場合によってはインデックスから削除されたりすることもあります。インデックスから削除されるということは、検索結果に表示されなくなることを意味します。スパム行為が認められるサイトなど、検索するユーザーにとって有益とはいえないサイトの評価を下げるために行うアップデートと言えるでしょう。

このアップデートが行われることにより、ユーザーにとって価値のある、高品質なサイトが上位表示されやすくなりました。仮に、自社サイトがPV数や売り上げだけを意識して、検索上位を狙うだけの存在意義の薄いサイトであった場合には、高い確率で検索順位を落としてしまうでしょう。さらに悪い場合には、インデックスが削除されてしまう可能性も否定できません。

ペンギンアップデートの歴史

ペンギンアップデートは、2012年4月に1回目が行われてから、2018年9月に7回目が行われるまで、およそ5年間で合計7回行われたとされています。

  • 1回目:ペンギンアップデート1.0 2012年4月
  • 2回目:ペンギンアップデート1.1 2012年5月
  • 3回目:ペンギンアップデート1.2 2012年10月
  • 4回目:ペンギンアップデート2.0 2013年5月
  • 5回目:ペンギンアップデート2.1 2013年10月
  • 6回目:ペンギンアップデート3.0 2014年10月
  • 7回目:ペンギンアップデート4.0 2016年9月

ペンギンアップデート4.0以降では、Googleによる事前周知なく、アップデートが自動的に実施されるようになりました。Googleの基本的なアップデートである「コアアップデート」に組み込まれたためです。

このため、ペンギンアップデートはいつ行われるかは分かりませんので、アップデート前に対策を行うことは実質不可能となりました。つまり常に対策を考えながら、サイトの運営に取り組む必要があるということです。

ペンギンアップデートの対象になるサイトとは

ペンギンアップデートの対象となるものは、スパムが認められるサイトやGoogleが定める「ウェブマスター向けガイドライン」等に違反するサイトなどです。

スパムが認められるサイトとは、意味のないリンクが貼られたサイトなどで、ユーザーの利益にならず、Googleランキングを攻略するための施策を打っているようなサイトです。

サイト作成者自身がスパムを自覚しないで作成した善意的なサイトでも、リンクの貼り方によっては、スパムだと判断されてしまう可能性もあります。背景と文字の色が一緒であったり、同じ場所へのリンクを繰り返したりしてる場合には、検索エンジンにスパム行為があると判断されてしまうことがあるため、注意が必要です。

また、リンク集などのように、単調なサイトや複数のサイトからコンテンツを寄せ集めただけの独自性の低いサイトもスパム判定の対象となりやすいでしょう。

このようなことから、検索順位を上げるためには、スパムやブラックハットのような対策を避け、ユーザーにとって価値のある有益なサイトを目指すことが大切です。

ペンギンアップデートで注意しておきたいこと

ペンギンアップデート4.0実施時に対象となったサイトは全体の1.0%ほどだと言われています。つまり実際に対象となったサイトはそこまで多くない、と言えます。しかし、検索順位を下げてしまったサイトが、再び検索順位を上げることは困難を極めます。サイト運営者であればこのような事態は絶対避けるべきです。

それでは、スパム判定を回避するために、具体的にどのようなことに注意すべきかを解説します。

キーワードを多用しすぎる

SEO対策のサイト運営では、キーワードやサジェストワードを意識して、見出しや本文を作成することは、Google自身も推奨しています。

しかし、あまりに不自然にキーワードを多用すると、ペナルティを受けることになります。同じ単語や言い回しを無意味に多数使用することもリスクを引き上げます。

例えば、「SEO対策」というキーワードを使用してサイトを作成する際に、以下のように「SEO対策」を多用するタイトルや文章を作成してしまうことは避けましょう。

【タイトル】
SEO対策とは?SEO対策の方法とSEO対策をする際の注意点!SEO対策をしよう

【文章
】
SEO対策で、PVを上げるためには、SEO対策のキーワードを使用することが重要です。
例えば、SEO対策に適したキーワードを探すには、ユーザーが検索しているキーワードを入れた文章を作成するのがSEO対策にとって良い方法です。

上記の様な文章だと、何が伝えたいのが分からず、ユーザー体験は悪くなってしまいます。キーワードは不自然に使用せず分かりやすく、明瞭に伝えられる文章を作成していくことが大切です。これは変にSEOを気にせず、ユーザーにとって読みやすい記事を書けば良いということですので、難しい話ではないと思います。

テキストやリンクを隠す

検索上位を狙って、テキストやリンクを隠す行為が見受けられる場合があります。例えば、フォントサイズをゼロにしたテキストを入れたり、白い背景に白い文字テキストを挿入したりするものです。また、テキスト内に小さな表示でリンクを隠すこともスパム行為にあたります。

このような文字やリンクは、ユーザーには認識できませんが、Googleの検索サイトでは認識できるようになります。つまり、スパム行為で検索上位を狙う悪質なサイトだと判断されてしまうのです。

クローキングをする

クローキングとは、ユーザーが見るサイトと検索エンジンが認識するサイトが別のサイトであることを指します。

これは、Googleウェブマスター向けガイドラインに違反した行為です。

例えば、検索エンジンにキーワードを乱用したサイトを見せて上位の検索結果を狙うもので、一般のユーザーが閲覧しているサイトとは別のサイトを見せている状態になります。

この他にも、一般のユーザーには画像や音声やグラフィック画像で構成されるFlashページを見せておき、検索エンジンにはテキストのみで構成されるHTMLのページを見せるといった行為も同様です。

スパム行為を行う

ブログなどを運営する場合は、コメント欄にスパムを利用した悪意の書き込みをされる場合があります。その目的は、悪意のあるサイトへ誘導することです。海外からのコメントによくみられますが、このほとんどがスパムサイトへ誘導する為のもの。

これを防止するためには、スパムを予防するプラグインを利用するのがおすすめです。記事制作をする際には、

  • ユーザーにとって本当に役に立つ情報を掲載しているか
  • 競合サイトにはないような自社サイトの魅力を持っているか
  • サイトを運営する上で、やましい気持ちはないか

などを振り返ってみることで、ペンギンアップデートの対象となることを避けることができるでしょう。

ペンギンアップデートへの対策

ペンギンアップデートは、自動化されていているため、事前の告知はされません。そのために、実施前の対策を取ることは難しいです。ペンギンアップデートへの対策は、日常的にユーザーにとっての有益な記事を作ることを意識することが最も効果的です。

具体的には、Googleウェブマスター向けガイドラインに遵守したサイトの運営を行うことが大切です。例えば、次の項目で、思い当たるものがあれば、対応しておくと良いでしょう。

  • 検索ユーザーの意図に沿っており、本当に有益な情報が掲載されているか
  • 不要なリンクを貼っていないか
  • スパムリンクがないか
  • 隠れているリンクがないか
  • 検索キーワードを不必要に多用していないか

万が一、アップデートの対象となり、検索順位が下がってしまうことがあれば、自社サイトのリライトを行うことをおすすめします。

まず、スパム行為と判断されないように不要なリンクを外します。スパム行為を意識したリンクではなくても、悪意を持ってコメント機能を利用するコメントスパムと呼ばれるものも存在します。ペンギンアップデート時にリンクに対してペナルティが発生する場合がありますので、日々チェックされることをおすすめします。

ユーザーにとって有益なサイトを作成する

サイトを閲覧する人が、その情報を見て良かったと思えるようなサイト作りをすることが最良の対策です。情報をどこかのサイトから寄せ集めるだけではなく、閲覧する人の眼を引くようなコンテンツとなるよう、質を日々向上させると良いでしょう。自然にペンギンアップデートへの対策となるはずです。

ペナルティを改善する

ペンギンアップデートのペナルティを改善するには、ペナルティとなった原因を解決させる必要があります。

ペンギンアップデートが行われペナルティを受けた場合には、検索順位が下がったり、該当するページのインデックスが削除され検索結果に表示されなくなったりします。この状態を改善させるには、次の順に確認していくと良いのではないでしょうか。

ウェブマスター向けガイドラインに違反していないか

主に、キーワードの多用、不正なテキストの挿入、不自然リンクの有無などを確認します。

⇒「Google ウェブマスター向けガイドライン」はこちら

第3者から悪意で、不要なリンクを貼られていないか

逆SEO攻撃と呼ばれる、第三者からの悪意あるリンクです。他者のサイトから大量のリンクを貼られてしまうことがあり、これによってペナルティを受けてしまい検索順位が下がってしまうことがあります。このような行為を逆SEO攻撃と呼びます。

大量のリンクを貼られてしまった場合は、サーチコンソールで「リンクの否認」をすることで解決できる可能性があります

ホワイトハットSEOが検索順位を上げる

ホワイトハットSEOとは、Googleのウェブマスターガイドラインを遵守したサイト運営のことです。ユーザーに有益なコンテンツを提供することで、ユーザーによく読まれるサイトとなり、Googleの評価を受けて検索順位を上げることを目指します。

ブラックハットSEOと判定されたサイトが順位を落とせば、ホワイトハットSEOによる運営サイトの順位が上がる可能性が高いと判断できるでしょう。

ちなみに、ブラックハットとは、キーワードを乱用しているサイトやリンクのプログラム対策をしているサイトの事で、悪質なSEO対策を取っているサイトの事を指します。

パンダアップデートとのちがい

ペンギンアップデートとパンダアップデートは、ユーザーにとって有益な意味のあるサイトを検索の上位へと導くためのアップデートです。両者は、アップデートの中身が違います。具体的な特徴は以下の通りです。

パンダアップデート

  • コンテンツの質を重視するアップデート
  • 検索ワードが羅列されただけのような低品質サイトを上位から外すのが狙い

ペンギンアップデート

  • スパムリンクを活用しているなどブラックハットSEOをしているサイトを上位から外すのが狙い

パンダアップデートもペンギンアップデートも手動で行なわれていましたが、現在では、どちらも自動化されており、Googleの基本アップデートである「コアアップデート」として定期的に実施されているようです。

どちらのアップデートも実施については、事前にアナウンスされないために、対策するために準備をするのは難しいでしょう。コンテンツの作成段階から、ユーザーに有益な情報を提供することが、ペンギンアップデートやパンダアップデートへの最善の対策でしょう。

パンダアップデートについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

パンダアップデートとは?Googleアルゴリズムアップデートの歴史

まとめ:ペンギンアップデートとは

このように、ペンギンアップデートは、以前は7回手動で行われていましたが、その後はGoogleのアリゴリズムに基づいたアップデートのひとつとして行われています。

事前に告知されることなく自動で対応されていますので、いつ実施されるかが分からないため、前もってのペンギンアップデートへの対策は難しいでしょう。

最後にペンギンアップデートについて振り返ってみましょう。

  • 突然、検索順位が下がってしまうサイト運営者も少なくない
  • 万が一、検索順位が下がってしまったら、原因はどこにあるのかを突き止め修正を試みることが肝心
  • 日ごろから気を付けておきたいことは、ユーザーにとって有益なサイトを運営すること

身に覚えのない、隠れたリンクなどには気を付けるよう、日ごろからサーチコンソールを確認する癖をつけておくと良いでしょう。