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Webサイトの運営を行なっているならば一度はこの「クリック率」「CTR」という言葉を聞いたことがあると思います。掲載している記事や広告などのコンテンツがどの程度の人に見られたかを把握するためにも、かなり重要な役割を担う指標であるといえます。しかし、この言葉に聞き覚えがあってもきちんとした意味を理解できていない方も多いのではないでしょうか?
このページではCTRについて以下のことを解説します。
- クリック率とはどのようなものか?
- 具体的な改善方法は?
- 確認方法は?
この記事通してクリック率の意味だけでなく、数値の改善を行うための具体的な施策についても理解いただけますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
内容を簡単にまとめると・・・
- クリック率=クリック数÷インプレッション数×100
- クリック率を改善するにはSEO対策をすることが効果的
- クリック率はGoogleサーチコンソールから確認することができる
- クリック率の悪い記事などからリライトをしたりすると効果的
クリック率(CTR)とは
クリック率とは表示されている広告やコンテンツを、どれくらいのユーザーがクリックして表示したかを表した割合です。
100%に近ければ近いほど、多くのユーザーがタイトルや画像を見ただけで離れてしまったのではなく、きちんとクリックしてコンテンツを閲覧したということになります。
計算方法
クリック率の具体的な計算方法は以下の通りです。
クリック率 = クリック数 ÷ インプレッション数 × 100
例えば、500人がある記事のタイトルを見たとします。そのうち180人がクリックして、その記事に書かれている内容を詳しく読みました。
この場合の計算式は以下のようになります。
180(クリック数) ÷ 500(インプレッション数) × 100 = 36
このような式が成り立つため、クリック率は36%と導き出すことができます。
こうして導き出されたクリック率が高い程、コンテンツを見られやすいともいえるため、少しでも数値が高くなるよう改善していきたいものです。
では、どのようにしてクリック率を改善していけば良いのでしょうか?次は、具体的なクリック率の改善方法について解説してきます。
業界別広告クリック率(CTR)の平均は?
クリック率の平均は、業界によって若干違いがあります。WordStreamの情報をもとに、主要業界の具体的な平均値を解説します。
観光
観光業界の平均クリック率は、ディスプレイ広告が0.47%、リスティング広告が4.68%です。業界を問わず、ディスプレイ広告のほうがクリック率が低い傾向にあります。
しかし、観光業界は、他の業界と比べて最もディスプレイ広告とリスティング広告のクリック率の差が大きいのが特徴です。
観光業界のディスプレイ広告のクリック率は、他の業界と比べてやや低めな傾向にあり、リスティング広告は他業界とくらべて高い水準です。
テクノロジー
テクノロジー業界は、他の業界とくらべてディスプレイ広告・リスティング広告ともにクリック率が低い傾向にあります。
ディスプレイ広告が0.39%、リスティング広告のクリック率が2.09%です。クリック率が全体的に低い業界であり、高い水準を目指すのが難しい分野です。
とくに、近年は競合が急増している背景もあり、徹底したクリック率対策が必要です。
不動産
不動産は、数ある業界の中でも数少ない「ディスプレイ広告の検索率1%超え」の業界です。
ディスプレイ広告は1.08%であり、リスティング広告は3.71%です。不動産は画像や動画で魅力を発信することでユーザーを引きつけることから、ディスプレイ広告からの流入が多い傾向にあります。
とくに、新築や賃貸などの広告は、実際の外観・内装の写真が必須となるため、ディスプレイ広告との相性がよいといえるでしょう。
SEOのクリック率(CTR)について
SEOのクリック率は、広告とは異なる傾向が見られます。SEOコンテンツを発信している企業担当者の方は、SEOのクリック率について正しく把握しておきましょう。
検索エンジンで表示される順位によって大きく異なる
SEOのクリック率は、広告のクリック率とは異なり、業界ごとの大きな違いはありません。SEOのクリック率に影響するのは、検索エンジン上で表示される順位です。
たとえば、「マーケティング とは」とGoogleなどの検索エンジンで検索した際、検索結果で何番目に表示されるのかでクリック率には違いがあります。
当然、ユーザーがクリックしやすいのは検索結果ページの上位であるため、少しでも1位に近づけることが重要です。
1位と2位以降でクリック率に大きな変化
SEOのクリック率は、検索エンジンでの表示順位で変化するとして前項で触れましたが、実は1位と2位では大きな差があります。
以下の項でも触れますが、検索結果で1位に表示されるコンテンツのクリック率は21.12%であるのに対し、2位に表示されるコンテンツは、10.65%程度なのです。
1位と2位とでは2倍以上もクリック率に違いがあるため、可能な限り1位表示を狙う必要があります。
クリック率(CTR)を改善するには
意識すべきポイントは大きく次の4つです。
- 掲載順位を上げる
- SEO対策をする
- スニペットを工夫する
- ユーザビリティを考える
- ターゲット設定を見直す
- コンテンツの内容を改善する
それぞれみていきましょう。
1. 掲載順位を上げる
掲載順位とは、GoogleやYahoo!で検索を行った時に表示される検索結果の順番を指します。
基本的にこの掲載順位が1位に近いほどクリック率が高いとされるため、後述のSEO対策を施しながら上位表示を目指していくのです。
過去には検索順位ごとのクリック率について、調査も行われました。
以下は検索結果の順位ごとのクリックされる割合です。
1位 21.12%
2位 10.65%
3位 7.57%
4位 4.66%
5位 3.42%
出典元:GOOGLE ORGANIC CLICK THROUGH STUDY: COMPARISON OF GOOGLE’S CTR BY POSITION, INDUSTRY, AND QUERY TYPE
このようなデータからもわかるように、上位掲載が行われるほどクリック率は高くなるため、CTR改善のためには上位表示を狙うことが最も有効であると言えるでしょう。
よほど詳しく調べたいことでない限り、検索結果の2ページ目や3ページ目の方まで行くことは少ないです。それほど順位が上位であることは大切ですので、まずは掲載順位がいかに大切かということを頭に入れておきましょう。
2. SEO対策をする
クリック率について調べている方なら、基本的なSEOについてはある程度の知識がある方が多いかもしれません。
ですが、クリック率が悪いようであれば、今一度、自社サイトで行っているSEO施策が正しいものかどうか、確認する機会も作ってみてる必要がありそうです。
- タイトルにはキーワードが入っているか
- h2、h3などの見出しは正しい順番で使われているか
- 狙ったキーワードが文章の中にも取り込まれているか
- 親和性の高い記事同士の内部リンクを張っているか
サイト開設時から基礎的なSEO知識の習得が後回しとなっていた方の中には場合によって、自己流のコンテンツ作成方法となってしまい、SEOがうまく適応されていない可能性も十分に考えられます。
その結果掲載順位に伸び悩んでいることもありますので、今一度自サイト内のSEO対策がどのような状況かを確認し直してみましょう。
当サイトにもSEOに関連する基礎的な記事が用意してありますので、是非参考にしてみてください。
3. スニペットを工夫する
スニペットとは、検索順位の表示画面で記事の概要を小さく表示させたものです。
ネットで検索してみるとサイト名の下に細かな文字で、サイト内の概要が書かれていると思います。この部分をスニペットと呼び、このスニペットの記述を工夫することでクリック率を改善させることが可能となります。
スニペットには基本的に、記事がどういった内容かを要約して書かれている場合が一般的です。そのため、ユーザーはこのスニペットの内容を元に、その記事が自分の求めている検索内容に合っているのかどうかを比較しています。
ですので、スニペットを書き換えたり今後新たに記述する際には、下記を参考にしてください。
- 検索ユーザーのニーズに合った内容かどうか
- 記事内に登場する単語を用いて、具体的な要約ができているかどうか
- ユーザーが記事全体のイメージを掴みやすいような構成となっているかどうか
ただし、スニペットはGoogleのアルゴリズムが自動で判断していることもあり、完全にコントロールすることは難しいです。また、定期的にアルゴリズムにもアップデートがあり変更されます。大切なのはユーザー目線でコンテンツを制作することです。
4. ユーザビリティを考える
ユーザビリティとは、サイトへ訪れる読者の利便性や使い勝手を指します。
検索結果のクリック率を上げるのならば、ユーザーの利便性 = ユーザーが本当に欲しい情報をきちんと正確に伝える必要があるでしょう。
したがいまして、先述のSEO対策でも触れた、記事タイトルを検索意図に沿ったものにすることやスニペットの記述を変更し、ユーザーが本当に求めるものを提供できるよう改善していきます。
- ユーザーはなぜこのキーワードで検索しているのか?
- どんな情報を求めているのか?
- 今現在足りていない情報があるとすれば、それは何か?
こうした疑問を自分に投げかけてみることで解決策が見えてくる場合もあります。
解決策が思い浮かばない場合は、自分が検索するつもりで相手の立場になって改善を行ってみることもオススメです。
ターゲット設定を見直す
クリック率の改善をする際に、確認しておきたいのがターゲット設定の見直しです。コンテンツであっても広告であっても、明確なターゲット像を設定したうえで作成・発信しないと、うまくクリック率を改善できません。
「誰に向けて発信するのか」が漠然としていると、コンテンツや広告の内容も浅く広い質に陥ってしまったり、そもそも本当に需要のある層に響かなくなってしまったりする恐れがあります。
また、ターゲットと合わせて、より具体的な「ペルソナ」の設定もおすすめします。年齢や性別、家族構成、職業、考えていること、興味関心などを設定することで、よりニーズにマッチした情報発信がしやすくなるでしょう。
タイトルの内容を見直す
クリック率の改善をしたいときには、タイトルの内容が適切であるかを今一度見直してみましょう。
とくに、上位表示されているにも関わらずクリック率が低い場合は、タイトルの内容がユーザーに響かない文章であるケースが考えられます。
とくにSEOコンテンツの場合は、対策キーワードを盛り込むだけではなく、直感的にコンテンツ内容が理解できるようなキャッチーな文言がベストです。
思わずクリックしたくなるようなタイトルや、「自分の求めている情報がありそう!」とすぐに理解できるタイトルを目指して調整してみましょう。
クリック率(CTR)の確認方法
クリック率を確認する場合は、Googleサーチコンソールを利用して確認します。
やり方は非常に簡単です。
- サイトが登録してあるサーチコンソールのページへアクセス
- メニューバーより「検索パフォーマンス」を選択
- 合計クリック数や合計表示回数と一緒に確認可能
この検索パフォーマンスページでは、クリック率を確認できるだけでなく、その他の重要な情報も多数分析可能です。
特に実際の検索クエリがどのようなもので、そのクエリからどれくらいの人が記事へ入ってきたかも見ることができますので、クリック率と合わせながらぜひ参考にしてみてください。
また、これらの数値などを参考にリライトの選定などを行います。
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まとめ:クリック率(CTR)とは
今回はクリック率について解説しましたが、いかがだったでしょうか?
改めて内容をまとめると
- どのくらいのユーザーがコンテンツをクリックしたかを表したもの
- クリック率=クリック数÷インプレッション数×100
- 掲載順位を上げる
- SEO対策をする
- スニペットを工夫する
- ユーザビリティを考える
- サーチコンソールで確認可能
クリック率が低いということは、どんなに良い内容が書かれている記事だったとしても、より多くの人に見てもらうには何かが足りていないということです。これをクリック率として数値が教えてくれています。
そのような状況を少しでも改善できるよう、記事が少しでも参考になれば幸いです。